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海外の派遣事情
更新:2011年11月15日

【フランス共和国】 - French Republic
【ドイツ連邦共和国】 - Federal Republic of Germany
【オランダ王国】 - Kingdom of the Netherlands
【中華人民共和国】 - People's Republic of China
【大韓民国】 - Republic of Korea
【アメリカ合衆国】 - United States of America
【英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)】
    - United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland
【その他】 - other countries

1)
各「国名」及び「人口」は、外務省HPの「各国・地域情勢」掲載情報及び、厚生労働省「海外情勢報告」に依った。
2)
フランス共和国、ドイツ連邦共和国、オランダ王国、大韓民国の情報は、平成17年10月に当協会より各国人材派遣協会に対して依頼した調査票への回答を基に適宜、他の資料を参照に作成している。
3)
アメリカ合衆国、英国の情報は、一部現地取材と独立行政法人 労働政策研究・研修機構(JILPT)による「海外労働情報 テーマ別国際比較 『請負・派遣』」の引用とを基に適宜、他の資料を参照に作成している。
4)
中華人民共和国に関する情報は、中国の人材派遣協会から収集した資料及びヒアリング調査を基に作成している。
5)
その他の国に関しては、CIETT(国際人材派遣事業団体連合)の資料に基づいている。
 
なお、当協会としては翻訳や情報の確認など最善を期しましたが、図らずも誤訳・誤解にて内容に誤謬がある可能性があります。つきましては、お気づきの点があれば下記までご指摘をお願いしたいと思いますのでどうか宜しくお願いいたします。
[一般社団法人日本人材派遣協会 Tel.03-3222-1601 お問い合わせフォーム]
 
 
【オランダ王国】 - (Kingdom of the Netherlands)
[人口]   1,670万人(2008年)
(出典:IMF「World Economic Outlook Database, October 2009」)
[法律]    
労働者派遣事業を管理・規制する法律 法律名称 Labour Market Intermediaries Act
(WET ALLOCATIE ARBEIDSKRACHTEN DOOR INTERMEDIAIRS=WAADI/労働市場仲介法)
some articles of the Civil Code (introduced by the Flex and Security law)
(雇用の柔軟性と安定の為の法律に代表される民法上のいくつかの条項)
  その影響 1998年に施行された労働市場仲介法は、派遣の許可制度、部門配属、継続労働時間、配置転換に関する様々な制限、などを廃止した。
ストライキ中の就業先に派遣労働者を配置することを禁止するとか、社会保険料や税金を派遣会社が支払わなかった場合の派遣先との共同責任といったような規則は、存続している。派遣労働者は、同様の業務に従事する派遣先労働者と同等の賃金を得るべきだというのが現行法であるが、労働協約をもって異なる賃金とすることは可能だ。
ABUはこの法律廃止を求めて戦い続ける。
2つ目の大きな変化は、1999年1月1日に施行された「雇用の柔軟性と安定の為の法律」である。この法律はSTAR(「労働の基礎」:雇用主と従業員双方の協議体)のトップレベルにおいての合意に基づいて作られた。この法律は、派遣会社と派遣先企業における派遣労働者の権利関係を提示し、派遣労働者と派遣会社間の標準的な労働協約として派遣労働者の法的地位を確立した。
派遣会社は雇用主であり、派遣労働者は派遣会社の雇用者である。
特殊な三角関係<雇用主(派遣会社)、雇用者(派遣労働者)、派遣先>とこの関係の柔軟性に伴う特殊な義務のために、期限の無い契約を結んだり、早期に労働協約を終了させたりするようなことのないよう、民法には条項が盛り込まれている。
労働者派遣事業に間接的に深くかかわる法律 法律名称 Civil Code(民法)
Social Security laws/ tax law(諸々の社会保障法/税法)
Law on working conditions (health and safety)(労働条件-安全衛生に関する法律)
他に、通常の企業と雇用主にあてはまるほとんど全ての法律
[監督]
監督官庁 中央の監督官庁
  地方の監督官庁
その他   派遣事業者の許可制を98年に廃止した結果、不正な業者が増加したとされ、登録制の導入が議論されている。
[労働者派遣制度]
事業の位置づけ   1)適時適宜な労働力の供給
2)労働コストの抑制
3)常用雇用の代替
派遣先と派遣元の関係   派遣会社は、派遣労働者のために、法律・就業環境、社会保障、税金など全面的な雇用責任を負っている。しかし、派遣会社が社会保障保険料を支払わない場合には、派遣先が結果責任(連帯責任)を負わなくてはならない。安全衛生面から、派遣会社は、派遣先に対して、業務に必要な技能の概要を要求する責任を負っている。(例えば、機械操作など)
派遣と請負の区分   おおよそ生産されるサービスに違いがあるので、より細かい区分が必要であろう。
1)短期派遣労働
2)長期派遣労働
3)雇用代行(ペイローリング)
4)アウトソーシング など
法律における契約の違いだけが存在する。使用者が派遣された(ないしは派遣されていない)労働者を指導・指揮命令するか否かが区分基準となる。
事前面接 可否
派遣労働者の適合性には、派遣会社が責任をもつ。同様に、派遣先は派遣会社に対して仕事の詳細、特に労働者の安全衛生に影響を与えるような労働条件について、明確にする責任をもつ。
  制限
紹介予定派遣   紹介予定派遣21%
一般派遣 79%
[業界動向]
規制緩和・強化の予定   現状無し。
1)政府は派遣会社に対して許可制を導入することを考えていた。ABUはこの計画に反対した。オランダ議会はこの案を否決した。新しい許可制はないだろう。
2)ABUが第三者的な監査法人の下、基準となる規範(行動基準)を設立した。ABUの会員は、その基準をクリアしている企業として、みなされるという事実につながっている。派遣会社は自発的に規範遵守に取組んでいる。
職種別成熟度 専門職 派遣は可能である。
  経営・管理職 データがない。ただし、非常に少ないと思われる。
  職種別詳細 1)管理職・専門職:確立
2)会計・財務:発展中
3)一般庶務事務:成熟
4)秘書・タイピスト:成熟
5)法的手続・専門事務:発展中
6)医師:発展中
7)医療看護:確立
8)製造系業務:成熟
海外への労働者派遣   データがない。
国内の会員会社が派遣労働者をオランダ外(主として他のヨーロッパ諸国)に提供することはある。多くの派遣会社が国外でもビジネスを展開し、しばしばオランダ国内からも労働者を派遣している。
今後の拡大予想   派遣労働の総時間数は、2005年対前年12%の伸びをみせた。2006〜2008年も毎年約10%の伸びを見せるだろう。その後は低成長に転じると予想している。
[派遣先属性]
業界   製造業 19%
サービス業 54%
建築 3%
公共事業 21%
農業 1%
その他 3%
(2008)
派遣利用の理由   1)派遣先の抱えている(付随的ないし期間が不明確なままの)多くの仕事/製造業務をまかなうため
2)派遣先の正規社員の病欠期間中の代替
3)人材会社(の人事専門知識)を介して、欠員中の正規社員を見つけるため
4)直接従業員を雇う代わりに、派遣会社を介して派遣労働者を入れた方が、管理負担が軽減されると感じられているため
5)将来的に雇い入れるかもしれない従業員に、より長い試用期間を設けられるため
6)労働災害時の補償は派遣会社が行なってくれるため
(費用的な問題はあまり重視されていない)
[派遣労働者属性]
派遣労働の動機   1)生活費を稼ぐため
2)貯蓄のため
3)業務の経験を積むため
4)派遣先が派遣労働者として雇い入れたいと望んでいるため
5)学業をしながら仕事をするため
cf.“instroomonderzoek”という年度調査10年分がある。(www.tepworkreseach.com)
登録項目   標準化はされていない。しかし、ほとんどの会社は本来同様の情報を登録している。というのは、法も労働協約も各派遣会社に同様に適用されるからである。
 賃金支払いなどのために、中小の派遣会社向けに登録システムを提供しているソフトハウスは存在する。
主な職種   一般庶務事務 31%
製造     23%
流通     15%
ホテル・配膳  6%
医療      6%
清掃      4%(2005年)
補助的作業、管理事務的業務
労働条件 派遣期間 2005年度 1週間以上・3ヵ月未満:全体の51.4%

平均113日間 (ソース:ウェブサイトAlgemene Bond Uitzendondernemingen)

  希望 希望される派遣労働の内訳:休日労働14% 単発労働25% 固定労働61% パートタイム労働27%(2005年)
年齢・性別 他   男:女=53%:47%  
派遣労働者年代 21歳以下:15%
           21-25歳 :32%
           26-30歳 :15%
           31-45歳 :26%
           45歳以下 :13%
           (2008年)

対象集合 少数民族   17%
       身体障害者  1%
       長期失業者  3%
       45歳以上    9%
       (2005年)
[業界規模]
売上   2002年度:71.5億ユーロ 
     派遣労働時間 3億2700万時間
2005年度:65億ユーロ
42億ユーロ(会員総売上高)
業者数 法人数 2008年:3,280社
2009年:3,640社
  事業所数 2008年:5,635事業所
2009年:5,285事業所
労働力人口   2008年:8,717,000人
(出典:ILO HP「LABORSTA Internet:YEARLY DATA-1A Total and economically active population,by age and group」)
就業者数   2008年:8,457,000人
(出典:ILO HP「LABORSTA Internet:YEARLY DATA-2A Employment general level」)
派遣労働者数 常用換算数 2008年:242,000人
2009年:212,651人
派遣労働者浸透率 就業者に占める割合 2005年:2.2%
2006年:2.5%
2007年:2.8%
2008年:2.9%
2009年:2.9%
派遣先数  

延べ仕事先件数615,000件(2005年度)

今後の動向予測 動向予測 派遣労働の総時間数は、2005年対前年12%の伸びをみせた。2006〜2008年も毎年約10%の伸びを見せるだろう。その後は低成長に転じると予想している。
  派遣会社の海外進出 データがない。
国内の会員会社が派遣労働者をオランダ外(主として他のヨーロッパ諸国)に提供することはある。多くの派遣会社が国外でもビジネスを展開し、しばしばオランダ国内からも労働者を派遣している。
[協会]
協会名   オランダ人材派遣協会
(ABU/Algemene Bond Uitzendondernemingen )
http://www.abu.nl/abu/home.asp
会員 会員数 313社(2006/01/02)
2005年度:2,600事業所
  全事業者内での加入率 2005年度 22.2%
参考2005年度:約42億ユーロ(会員総売上高)
          会員で業界売り上げの65%以上をカバー(2002年度62%カバー)
          100,000人(会員派遣労働者)
  会員属性 ・我々の会員は、約10の大企業と若干の中規模企業、そして(1〜5拠点しか持たない)200以上の小規模企業から成り立っている。
・小規模企業の多くは、特定分野やニッチ(熟練工など)に特化している。
加入の利点   ABU会員は、政府、派遣先企業、労働組合などにオランダ社会で品質保証を与えられている。派遣先企業は、しばしば中規模以下の派遣会社がABUの会員であるか否かを尋ねてくるが、その際、確かに会員会社であると認められれば、財政的なリスクを負わないようにすることができる。ABUの会員であることにステータスがあるという理由はこのようなことである。もし、派遣会社が派遣労働者の所得税や社会保険料を支払っていないと判れば、有る程度、派遣先は責任を問われることになる。ABUの会員はそのような支払いをきちんとしているかどうか、調査されている。
これによって、派遣先はABUの会員である派遣会社と取引することで、リスクを少なくすることができる。
 ABUは会員会社のために、労働協約の交渉をする。協約はしばしば、業界全体に広く拘束力をもつこととなるが、会員であることの利益は、この労働協約の提出を知り、どのような内容を含ませるのか、一部影響力を持つことができることにある。
・会員が参画できるという協約が存在する。
・会員があらゆる質問を電話で問い合わせられるヘルプデスクが存在する。
・会員が派遣労働専門の弁護士を雇うことのできる独立した事務局が開設されている。
・ABUは会員の利害のために、オランダやヨーロッパの政府、議会にロビー活動をする。
・会員は、毎週会報などによって、自らに関連する様々な業界の動向分析を得ることができる。
・あらゆる種類のパンフレット類を揃え、様々な種類の刊行物に関してABUから支援を受けることができる。
活動内容 会員の販売促進支援 ABUの会員がもつステイタスによって、派遣会社は会員になりたいと望むのであって、販売促進支援は現状たいした問題ではない。もちろん、ABUは派遣利用企業に対して、ABU非会員ではなくABU会員を利用する上で、安全や品質の明確な違いを示すチラシ/パンフレットやラジオコマーシャルも作成している。しかし、これらは会員の販売促進よりも、むしろ第三者に訴えかけるためのものである。ABU入会に関心のある派遣会社の為にABUの情報交換会がある。
  派遣労働者への能力開発 1)ABUは派遣労働者の教育訓練の為に総売上の一部を支払うように、労働協約の中で派遣会社に義務付けをしている。それによって、派遣労働者は、派遣で働いている期間を通じて派遣会社に教育訓練に要する費用を積み立てているのである。
2)ABUが設立した団体が、労働者に施す教育訓練計画にヨーロッパの財政援助が得られるように支援している。
  ロビー活動 1)ABUの会員や事務局のネットワークを介して行なう。
2)オランダや海外の内閣、公共団体、議会、その他諸々の団体と接触をもっている。
3)ABUは、最大の経営者団体(VNO-NCWとMKB)の活動的な会員である。
4)リーフレット、パンフレット、書簡、ミーティング、会議などを介して行なう。
5)若干の問題については、他の党派や労働組合と共にロビー活動を行なうこともある。
6)非常に多くの単位で関連団体に配布される2種類の定期刊行物がある。
7)法律が労働市場などに対して有効に機能している、ないし機能していないということを関連当局に示す為に、その規定の影響結果を探すことがある。
8)好意的な圧力団体が必要とするデータを収拾する為に、毎年更新される定期調査を実施している。(例:どれくらい多くの派遣労働者が派遣期間中に正規雇用先を見つけているか)
9)知識があり誠実であることは、我々のロビー活動の重要な指針である。
  リーガルコスト負担への措置 派遣会社のリーガルコスト負担をより多くするという場合には、一方に負担させるにしても、また、別の方法をとるにしても、(上記に見られるような)ロビー活動に対する意識統一された行動がとられる。このことは、形式や種類にとらわれずどのような関係でも成立する。会員と共同であろうとなかろうと、会員の利益の為にロビー活動行うことは、競争原理において非合法とは考えられていない。利害関係がこうした意味において守られていることは、むしろよいこととして受けとめられている。独占禁止法は、例えば会員企業が固定価格について同意するというような場合に、むしろ問題になる。
  規制緩和への要望 1)より柔軟な運用を望む。現在、法律では派遣先が望んでも、派遣労者と派遣先との間では26週間しか労働契約を結ぶことができない。この期間を延長したいと考える。
2)給与:派遣労働者の給与額とその枠組みを派遣業界で決めたいと考える。私たちは、労働協約がなければ派遣先労働者との同額の給与支払い事項、WAADI第8条の削除を議会に働きかけている。
ただし、悪徳業者(不法外国人就労者の派遣や、社会保障の不正受給を促すような業者)への罰則強化(罰金額の上昇など)を協会としては望んでいる。
  自主規制事例 ABUには、独自機関によって規則的に選別されるABU会員になるための厳しい条件がある。これは結果的に、オランダ社会において派遣会社の品質を保障することになる自主規制となっている。これに続いて、会員の不正な活動について、別苦情を処理する団体が存在する。もし、その苦情が均等待遇の問題に抵触すれば、第三者機関からも処分される。主要な労働組合と共に作成された労働協約は、おそらく同様な自己規制の枠を形作っている。特にオランダの全産業部門を包括的に拘束する協約であれば一層である。全派遣会社は、この協約に従わなければならない。ABUの会員ではない派遣会社に対して労働協約に影響を及ぼしている。産業内雇用者従業員団体がある。しかし、まだそれは初期段階である。派遣先側が締結している労働協約によって派遣労働者の訴えを解決しようという判断機関もある。ABUは可能な限りあらゆる立場の方々の参加をもって、全産業に対する「標準」を確立している。(オランダ標準化協会=NEN)この「水準」は、自発的に署名した全企業によって管理され(最低限の賃金、労働条件など)法の遵守をもって審査されている。
入会基準   1)(審査を受けて決定された)社会保障保険料、税金の支払いがなされていること
2)労働協定を正確に適用すること
3)法律遵守
4)倫理遵守
5)商工会議所への登録
6)収支報告書の提出
7)ABU委員会による許可
なお、加入6ヵ月後に派遣会社従業員とのCLA及び派遣労働者とのCLAを遵守しているかどうかを確認される。
除名基準   1)要求される会員として遵守すべき事項を守れない
2)協会費の不払い
3)反社会的、ABUにとって認められない行動
[事業環境]
情報保護 派遣労働者の個人情報保護 一般的な情報保護に関する法律が、派遣会社にも適用される。最も重要な規則は、派遣労働者が提供する個人情報は、その目的に沿ってのみ、派遣会社・派遣先によって利用されることができる、ということである。
インターネット活用   インターネットは、求人・求職のために使われる。まれに電子請求にも使われる。マッチングは、ほとんど、人の手を介して行なわれる。
    2004年からHR-XMLを導入
 人材サービスの標準仕様がHR-XMLと呼ばれるものである。
 派遣会社と派遣先との間で、デジタル方式で情報交換することができ、両者共に管理上の負担を軽減させることができる。
 このシステム内では、タイムカード、請求、発注などのデータをやり取りする。
 現在7つの大手派遣会社が、7つの派遣先と試験的に使用していた。現在、基本仕様を基に一層の開発を加え実施している。
【現在の到達度と問題】
まだ使用されるには初期の段階にあり、派遣会社はHR-XML導入に関して躍起になっているが、最大の問題は派遣先と一緒にシステムを構築しなくてはならないという点である。
    求人求職のためのデータベースは無いが、知識ネットワークは開設している。この開発はアムステルダム大学の協力を得ている。
労働組合 派遣労働者加盟の労働組合 1)FNV Bondgenoten(オランダ労働組合連盟)
2)CNV(オランダキリスト教労働組合連盟)
3)De Unie(専門家・管理職ネットワーク組織/MHPに加入している)
4)MHP(経営者・専門家労働組合同盟)
など、4つの労働組合が影響力をもっている。
  団体交渉 団体交渉義務は無。
しかし、1つには、多くの契約と労働者各々と様々な事項について交渉する管理上の負担軽減のために、そしてもう1つは、労働協約が法律から離れて、より柔軟なものになるという事実のために、団体交渉は派遣業界において重要である。2004〜2009年の間、ABUは再度労働協約を締結している。
  労働協約 【団体協約について】
1987年から、全派遣労働者のための団体協約が派遣元企業の経営者団体と労働組合の間で達した。最新の団体協約は、2004年3月まで遡り、2004年から2009年までの派遣労働者の全ての権利と義務を決める。その団体協約は、経営者の代表のABUと、労働者の代表のFNV Bondgenoten、CNV Dienstenbond、De Unieの間での交渉の結果である。
ABU-CAOは、派遣労働者の法的な地位を決定する、いわゆるフェーズシステムである。
派遣元労働者の従業員は種々な段階を経由する。派遣元労働者が、フェーズの段階を進むと、より多くの権利と義務を持ち、より派遣元企業との関係がしっかりとしたものになっていく。フェーズは3つの局面に別れる。78週間派遣元企業で働くまで、派遣労働者はフェーズAのままで、このフェーズ内では、派遣労働者は無数の契約を結んでいるかもしれない。2つの契約の間に26週間の中断が発生すると、78週間のカウントは再開する。
フェーズAでの労働者はいわゆる雇用条項の下で働き、複数の結果がある。1つは、派遣元企業と派遣先との契約が終わると原則として派遣元企業との契約も終わるということであり、もちろん、新規契約を始めることもできる。また、雇用条項は労働者が望めばいつでも仕事を辞める権利を与える。フェーズBは、78週間経った後であり、2年(または8つの雇用契約、どちらか早い方)続く。フェーズBでは、労働者は最大8つの期間の定めのある契約を結んでいるかもしれず、フェーズB内で派遣雇用契約が3カ月未満の期間で中断されるなら、中断期間をフェーズBの期間としてカウントする。フェーズBの間に、派遣雇用契約が、同意された期限満了の日に終了し、もう派遣契約条項は含むことはできません。
これは、派遣先が契約を終わらせた時、派遣元企業との派遣雇用契約が自動的に終了せず、派遣元企業が派遣労働者のために適切な仕事を見つけて、仕事が全くなくまた契約がまだ終わっていない期間に給料が支払われなければならないことを意味する。2年後か8つの契約の後に、派遣労働者はフェーズCに進み、フェーズCでは、派遣元労働者は派遣元企業との明確な契約を持つ。同じ派遣元企業で3.5年間働いた後に、フェーズCでは雇用条項を含めることができず、派遣先が派遣元企業との契約を終わらせる時、派遣元企業は適切な仕事を見つけなければならない。
また、団体協約は報酬計画を含んでいる。派遣労働者が同じ派遣先で26週間働いている時、雇用主はその会社の一般職員と同じ賃金(そして時間外手当とコスト)を派遣労働者に支払わなければならない。フェーズAでは、労働者は働いた時間だけ賃金を受け取り、フェーズBとCでは、働けない時間(例えば遊休時間や病気などの場合)にも賃金を受け取る。また、労働者のせいではなく働けない時や、契約と契約との待機期間も労働者は賃金を受け取る。
また、新しい団体協約は教育訓練に関する条項を含んでいる。団体協約がSMU財団(Stichting Meldingsbureau Uitzendbranche、SMU)が以前の団体協約の規制を実行することに対する責任を特定し、ある派遣労働者のグループに年金計画を改革する研究する予算を与える。CLA(SNCU)の取締りのための特別基金は 、CLAの土台を削る違法な活動に対して戦うために作られる。通常、ABU団体協約は一般に拘束力がある(NL0403102F)であると宣言される。 これは、一般に、団体協約の規則が全体の産業に適切であることを意味する。オランダにおける2番目の経営者協会(NBBU)は、一般には知られていない労働組合LBVと団体協約に達した。 また、この団体協約はフェーズシステムを含んでいる。以前述べたように、ABU-CAOは雇用主と労働者をカバーしている点ではるかに重要である。
[派遣労働者の待遇]
派遣労働者との関係 派遣元 派遣会社は法的に、派遣労働者の全面的な雇用者である。その意味で全ての雇用責任を負っている。同様のことが、派遣労働者と仕事とのマッチングの世話をする派遣会社内の正規社員も当てはまる。(派遣先の使用者性は考えられていない)
ABU及びその会員は、両方のカテゴリーのために労働協約(Collective Labour Agreement)を作り上げた。年金、教育、賃金、権利、税といったような共同の労働協約の要件は、この中で取り上げられている。ゆえに、派遣業界、得にABUの会員は、従業員の保護者であることを強く意識し、献身的に活動している。
均等待遇 派遣先社員との待遇比較 均等待遇に関するヨーロッパ指針はオランダの法律に盛り込まれているので、全ての企業や労働者に適用されている。ABUの行動基準には、会員が均等待遇に関する法律や原則を認識し、適合すべきであるとする特殊条項がある。
 派遣労働者の方が、長期の派遣先従業員よりも賃金が高い。
  派遣元の違いによる賃金平等 有るともいえるし、無いともいえる。
1)大前提は、派遣労働者の賃金は派遣先で同様の業務に従事する正規従業員と同じでなくてはならないとする現行法である。ここで難しいのは、同様の業務に従事する労働者とは何なのか、時として不明確だということである。任務や経験と、派遣先企業の賃金とには、上限から下限まで様々な段階が存在する。
理論的には、A社からの派遣労働者とB社からの派遣労働者には差異があるべきではない。しかし、当然ながら賃金も、派遣会社と派遣先の間での交渉に大きく依存している。

2)しかし、派遣会社ないしは派遣業界として共同の労働協約があるとすれば、法律に関わらず、その労働協約における賃金が適用される。ABUは労働協約を締結している。社会問題を司る省庁の監視下、この協約は、オランダの派遣会社全てに適応されている。つまり、協約と賃金(枠組み)が、全ての派遣会社と派遣労働者に適用されているということである。繰り返すが、従って全般にA社からの派遣労働者とB社からの派遣労働者との間に差異があってはいけない。しかし、依然として賃金は、派遣会社と派遣先との交渉に依存している。派遣会社は全般的にABU労働協約に拘束され、従わなければならないが、独自に労働協約を結んでいる場合は別である。その場合の賃金は、こちらの労働協約に適合される。
こうしたことは、同じ派遣先で一緒に働いている、X社からの派遣労働者とY社団法人からの派遣労働者との給与支払いに大きな乖離が存在することを意味している。

能力開発 教育訓練の負担 広く派遣会社に教育責任があるという場合には派遣会社は負担をする。もちろん派遣労働者に教育訓練を施すことは、派遣会社の差別化要因・競争原理となっている。
社会保障 保険料負担(雇用者:労働者) 健康保険  雇用主が所得の6.5相当を負担
雇用保険  失業保険の最初の6ヶ月は、雇用主が保険を掛け、その後の期間は、雇用主と労働者が折半して保険料を負担する。
労災(障害)保険
      雇用主のみが負担する。
病気などで障害を負った労働者や失業者は、社会保障を受ける権利があるが、この保険料は雇用している(していた)企業が直接支払う。
失業者は公的な手当ての支給を受けることになるが、この雇用主による公共保険組合への出資は、派遣元の組織や企業の業績に応じてなされている。
社会保険の加入責任:派遣会社
  社会保険非適用の罰則 従業員を加入させない場合、企業は最高額の追徴課税を受ける。
  保険料負担に対する派遣先の意識 責任を共有しているという一般的な感覚はある。
[トラブル]
派遣契約の途中解除   契約内容に依る。
(ABUでは中途解約における補償事項を盛りこんだ、会員が利用できるモデル契約書を作成している)
派遣会社に対して派遣先が契約違反をするようなことが無い限り、法律が介入することはない。補償の期間は何日で合意しても構わない(一般的には14日間で合意されている)。通知されている期間に沿って補償される。
 一方、派遣先に仕事が無い期間においては派遣労働者も就業せず、派遣先の支払いもない、というような合意でも構わない。派遣労働者が、派遣会社及び派遣期間中に獲得した契約的地位のために、すでに働いた期間の長さに応じて、仕事自体がなく、また、異動先もなくなったとしても、補償の扱い(例えば、補償がなかったり、5日だったり、それ以上だったり)についてどのような取り決めがなされても構わない。
その他   東欧から労働者の約半数が派遣労働者として就業。労働契約により、正規労働者と同等の労働条件が保障されているが、守られていない場合も多く、労使はこうした不正な派遣事業者に対する取締りを強化するよう政府に求めている。
 
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