ストレスとうまくつきあう
「ストレスは人生のスパイスである」これはストレス学説を唱えたハンス・セリエの言葉です。ストレスといっても全てが有害なわけではなく、適度なストレスは心を引き締めて、仕事や勉強の能率をあげたり、心地よい興奮や緊張を与えてくれます。しかし、その興奮や緊張が度を超してしまうと心やからだが適応しきれなくなり(過剰適応)、心身にダメージを与えます。ストレスと上手につきあうためには、自分に過剰なストレスがかかっていることに早く気づくこと、そして自分に合うストレス対処法を見つけて実践することがとても大切です。
ストレスと上手につきあうポイント
  リラクセーション法を身につける
  規則正しい生活を心がけ、睡眠を充分とる
  親しい人たちと交流する時間をもちましょう
  笑いのすすめ
  緊張を細切れにする
  できるだけ落ち着ける環境を
  仕事に関係のない趣味を持つ
  自然を親しむ機会を多く持つ
  適度に運動をする
  ストレス解消をタバコやお酒に頼らない
 
    リラクセーション法を身につける
    自分に合ったリラクセーション法を身につけておくことはストレス社会を生きる私たちにとって強い武器となります。リラクセーション法には、呼吸法や自律訓練法など様々な方法がありますが、中でもストレッチングは特別な器具や道具を用いることなく、場所や時間もとらず手軽に行えます。
 
 
 
 
 
  規則正しい生活を心がけ、睡眠を充分とる
快適な睡眠のための7箇条
  1快適な睡眠でいきいき健康生活
    快適な睡眠で、疲労回復・ストレス解消・事故防止
    睡眠に問題があると、高血圧、心臓病、脳卒中など生活習慣病のリスクが上昇
    快適な睡眠をもたらす生活習慣 ⇒定期的な運動習慣は熟睡をもたらす
    ⇒朝食は心と体のめざめに重要、
  夜食はごく軽く
  2睡眠は人それぞれ、日中元気はつらつが快適な睡眠のバロメーター
    自分にあった睡眠時間があり、8時間にこだわらない
    寝床で長く過ごしすぎると熟睡感が減る
    年齢を重ねると睡眠時間は短くなるのが普通
  3快適な睡眠は、自ら創り出す
    夕食後のカフェイン摂取は寝付きを悪くする
    「睡眠薬代わりの寝酒」は、睡眠の質を悪くする
    不快な音や光を防ぐ環境づくり、自分にあった寝具の工夫
  4眠る前に自分なりのリラックス法、眠ろうとする意気込みが頭をさえさせる
    軽い読書、音楽、香り、ストレッチなどでリラックス
    自然に眠たくなってから寝床に就く、眠ろうと意気込むとかえって逆効果
    ぬるめの入浴で寝付き良く
  5目が覚めたら日光を取り入れて、体内時計をスイッチオン
    同じ時刻に毎日起床
    早起きが早寝に通じる
    休日に遅くまで寝床で過ごすと、翌日の朝がつらくなる
  6語後の眠気をやりすごす
    短い昼寝でリフレッシュ、昼寝をするなら午後3時前の20~30分
    夕方以降の昼寝は夜の睡眠に悪影響
    長い昼寝はかえってぼんやりのもと  
 
  7睡眠障害は専門家に相談  
    睡眠障害は、「体や心の病気」のサインのことがある
    寝付けない、熟睡感がない、充分眠っても日中の眠気が強い時は要注意
    睡眠中の激しいいびき、足のむずむず感、歯ぎしりも要注意
 
厚生労働省 「健康づくりのための睡眠指針」 2003
 
  親しい人たちと交流する時間をもちましょう
  心の内にある様々な不安やイライラなど今の状況や気持ちを話すことで、不思議と気分がすっきりします。これは、自分の中でこだわっていた悩みを言葉にすることにより開放されるためと考えられています。
ストレスが多い時、親しい人に話を聴いてもらうだけで、ずいぶん気が楽になります。また、話しをすることで気持ちが整理され自分で解決できたり、時には、よいアドバイスをもらえたりします。
 
  笑いのすすめ  
  最近、思いっきり笑ったことはありますか?心の余裕を失うと笑いは少なくなり、無表情になりがちです。笑いによって自律神経のバランスを整えたり、ガン細胞を攻撃するNK(ナチュラルキラー)細胞が活性化し、免疫力を正常化させる効果もあります。日常生活に「笑い」をうまく取り入れて、健康で楽しい日々を送りましょう。
 
  緊張を細切れにする
  1日の中で緊張が続いているなと感じたらトイレに立って深呼吸する、軽く体操をして小休止をとるなど、気分転換を図りましょう。
 
  できるだけ落ち着ける環境を
  職場で許される範囲で机や椅子、コンピューターを自分好みに調整してみましょう。また可能であれば休憩時間に好きな音楽を聴くなど自分独自の空間をつくり、落ち着ける環境を整えましょう。
 
  仕事に関係のない趣味を持つ  
  仕事を離れた趣味を持つことは気分転換になり、ストレス解消につながります。一人でやること、また仲間とやることなどいろいろな趣味を持つことにより自分の人生に楽しみをプラスして、日々の生活を精神的に豊かにすることにもつながるでしょう。
 
  自然を親しむ機会を多く持つ
  ストレスの多い職場から離れ、自然に身をゆだねることは、生活のリズムを変えるのに役立ちます。また、森の木には心身をリフレッシュさせる成分(フィトンチッド)が発散されており、ストレス解消に大変有効です。
 
  適度に運動をする
  適度な運動をすることで、満足感や開放感、リフレッシュ効果が得られ、身体的、精神的ストレスを解消するのに役立ちます。運動というと、勝ち負けにこだわり技術を競うというイメージを持つ人もいると思いますが、ストレス解消のためにはあくまでも「楽しむ」という気持ちが大切です。手軽にできて自分が好きな運動を楽しい環境で行いましょう。
 
  ストレス解消をタバコやお酒に頼らない  
  ストレス状態から逃れたい、という気持ちからたばこやお酒に頼ってしまうと、いつしか量が増えてしまい、場合によっては依存症となって心身の健康を損ねてしまうことになります。ストレス解消のためにたばこやお酒に頼ることには注意が必要です。他のストレス解消法をお勧めします。
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